手柄を横取りする上司
2016/10/01
どこの会社にも、部下の手柄を横取りする上司、というのは存在します。
部下が徹夜して作成した企画書を、あたかも自分が作った企画書のように課長の前でプレゼンする上司、部下がとってきた売り上げを勝手に自分に付け替える上司、本当に腹が立ちますよね。
自分が苦労して作ったのだから、その成果は部下である自分にある、労ってほしいし、褒めてほしいし、自分が作ったものだと紹介してほしい、これは、部下として当然の感情です。
私も、若い時は、手柄を横取りする上司を見て、「こいつ泥棒か」と心の中でつぶやきながら、家に帰って「プシュ」とビールの缶を開け、クイッと飲んで悔しさを紛らわした経験があります。
そんな私も、今ではそれなりに部下を持つ立場になり、上司側の地位にいますので、手柄を横取りする上司の気持ちもわかるようになりました。
上司とて、所詮人の子です、みんなエゴのかたまり、出世したいんです、自分のことで精一杯なんです。
部下にどう思われようと、部下をコントロールする権利は上司である自分にあるので、それが部下のアイデアだろうが、なんだろうが、使えるものは全部使うのです。
ミスがあった時の責任、業績が上がらなかった時の責任、それらが全て上司である自分に降りかかってくるわけですから、いちいち、部下の感情なんて気にしていられない、これはこれで上司として当然の感情です。
部下には部下の言い分があり、上司には上司の言い分があるのです。部下と上司、どちらが正しいかなんて、私にはわかりません。
ただ、ここに一つ真実があります。
それは、
「部下の人事権は、上司にある。上司に嫌われたら良い人事評価はされない。」ということです。
要は、上司は、その部下が好きか嫌いか、それだけで動きます。仕事が少々できなくても、その部下が好きなら、良い評価をします。嫌いなら、たとえその部下が良い仕事をしていても、良い評価をしません。
したがって、部下としては、仕事を横取りされても、絶対に上司に文句なんて言ったらダメですし、我慢するしかないのです。上司に仕事を横取りされるのは、サラリーマンの宿命なので、諦めるしかないのです。
また、もう一つ付け加えます。
部下として良い仕事していたら、黙っていても上司に評価してもらえる、なんて思っていたらダメです。
(ここで言う上司は、自分の仕事を指揮監督する直属の上司ではなく、さらにその上の自分の人事評価をする上司を言います。)
上司も忙しいし、自分の事で精一杯なので、いちいち部下の仕事ぶりなんて細かくみないんですよ。
目の前の企画書が誰が作ったなんて、全く関係がない。その企画書をそのまま通したら、どんな問題が起こるのか、そこだけに一点集中しているんです。
なので、部下であるあなたから、良い仕事をした、努力をした、それらの成果をちゃんと言葉にして上司に伝えなければ、上司には伝わりません。上司に評価してもらうためには、きちんと、あれをやった、これをやった、と、アピールするということは必要なのです。
部下としては、受け入れ難い部分もありますが、仕方のないことです。
ちなみに、仕事ができる上司ほど、部下をねぎらい、成果を言葉にして褒めてくれますし、仕事を横取りするようなこともありません。
仕事ができない上司、出世が遅い上司ほど、部下の仕事を横取りする傾向が強いですし、後ろめたさから、労いの言葉もかけませんね。
そのうち、そのような上司は淘汰されていきます。また、人間的にも、横取りする人間というのは、最低クラスの存在です。乞食みたいなものです。心の中で軽蔑しましょう。「この乞食が」と。
差し支えない範囲で、「○○係長は、部下の仕事を横取りする。仕事ができない人間は困るよねー」と仲間に話し、気持ちを楽にしましょう。
オフを楽しみ、仕事以外の生きがい大事にし、気持ちの整理をうまくつけましょう。
次の日からは、リフレッシュし、また目の前の仕事を一生懸命こなしていくのです。
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